—21世紀のジャズ界を牽引する天才ベーシスト、 トーマス・モーガンによる待望の初ソロ・ツアー神戸公演 —
■Date: 2025.12.12 (金)
■Time: 19:30~ (19:00 open)
■Players:Thomas Morgan(b)
■Music Charge: 一般¥4500 U22¥3500 (当日+¥500)
■Reservation: 100BANホール(078-331-1728, hall(a)100ban.jp)までご連絡下さい。
Thomas Morgan(トーマス・モーガン)
コントラバス奏者・コンポーザー。ニューヨーク在住。新世代のプレイヤーたちから最も尊敬されるベーシスト。これまで、ビル・フリゼール、ポール・モチアン、菊地雅章、クレイグ・テイボーン、ヘンリー・スレッギル、ジョン・アバークロンビー、ジョーイ・バロン、チャールズ・ロイド、ヤコブ・ブロらと共演。ECMレーベルからビル・フリゼールとのデュオアルバム『Small Town』(2017年)、『Epistrophy』(2019年) をリリース。ビル・フリゼールのグラミー賞ノミネート作品『When You Wish Upon a Star』、『Orchestras』(2024年) の他、これまでに150枚以上のアルバムに名を連ねる。ニューヨーク・タイムズ紙は「琥珀のような音色」「精緻なタッチ」と評し、同
紙批評家ベン・ラトリフは「彼が参加しているなら、その演奏や録音は聴く価値がある」と絶賛。叙情的で探求心あふれるフレージング、独特な空間感覚、まるで共演者とテレパシーで通じているかのように響き合い、ビル・フリゼールに「彼は音楽の先を見通していて、私が弾く前にすでに反応しているように思える」と言わしめる。
カリフォルニア州ヘイワード出身。7歳でチェロを始め、14歳の時、音楽キャンプでベーシストのトッド・シッカフースの演奏を聴いたことがきっかけでコントラバスに転向。母親が愛聴していたエラ・フィッツジェラルドのブロードウェイ名曲やビーチ・ボーイズ、ドヴォルザークに触れることで、旋律的な感覚が自然と育まれた。1999年にニューヨークへ移住し、マンハッタン音楽院でハーヴィー・Sやギャリー・ダイアルに師事、在学中にはレイ・ブラウンから直接指導を受ける機会にも恵まれた。多様で活気ある音楽環境の中、数々の巨匠たちと共演しながら音楽哲学を成熟させている。トーマスは理想の即興状態を「水のよう」と表現。音楽の流れに身をゆだね、反応によって自然に展開していくことを大切にしている。このアプローチにより、彼の共演には相互の信頼と「今この瞬間」への生き生きとした感覚が生まれる。彼のリズム感覚は、卓越したドラマーたちとの共演によって磨かれた。ジョーイ・バロンとは、2000年のニューヨークでの初ライブ、2001年の初ヨーロッパ・ツアーを共にしたことで音楽的な存在感とつながりを学び、スティーヴ・コールマンとの共演から複雑なリズム構造を学んだ。また、ダン・ワイスとの共演を通じて、ジャズにとどまらず電子音楽やR&B、ポリリズムの分野にまで視野を広げた。そのキャリアは、ビル・フリゼールとの長年にわたる共演を中心に、ポール・モチアンの晩年のプロジェクト、菊地雅章やクレイグ・テイボーン、ヤコブ・ブロとの数多くの録音やツアーなど、多彩な活動に彩られている。その他、ジョン・アバークロンビー、ロン・マイルス、トーマス・スタ
ンコ、デイブ・ビニー、デヴィッド・ヴィレリェス、タイショーン・ソーリー、シルヴィー・クルヴォアジエ、ジョー・ロヴァーノ、イーサン・アンヴァーソン、フレッド・ハーシュ、ケヴィン・ヘイズ、クリス・ボティ、ジョン・ゾーン、ジム・ブラック、ジェン・シュー、マリア・ネッカム、作曲家・ヴォーカリストであるパートナーのエミ・マカベなど、幅広いアーティストとの共演歴を誇る。
彼の関心はジャズにとどまらず、コンピュータ音楽にも及び、独自のアルゴリズムによる作曲へと発展した。2025年11月7日には、ヤコブ・ブロのレーベルLoveland Musicより初のリーダーアルバム『Around You Is a Forest』をリリース。彼自身が開発した仮想ストリングス楽器「WOODS」を用いて、ビル・フリゼール、イマニュエル・ウィルキンス、アンブローズ・アキンムシーレ、クレイグ・テイボーン、ジェラルド・クリーヴァー、ヘンリー・スレッギル、ダン・ワイス、さらに詩人ゲイリー・スナイダーとのデュオを通じて、比類なき音楽世界を描き出す。
本作のツアーでは、即興の中でオリジナル曲やスタンダードを織り交ぜ、コントラバスのソロ演奏を披露する。「WOODS」の登場もあるかもしれない。